丹羽:おい……こんなにデカくなったモン入れんのか……?
中嶋:ああ。遠慮なく入れてやる。覚悟しておけよ 丹羽:俺、実は初めてでよぉ……緊張するぜ 中嶋:俺はもう何度も経験しているから安心しろ 俺のは……旨いぞ 丹羽:ホ、ホントかよ…… でもよ、じっくり見ると……何かグロくないか?色とか筋が……(ゴクリ) この手触りも……うわぁ 中嶋:入れる前からそんなことを言っていると愉しめないぞ この味と香りを(ニヤリ) 丹羽:味ってよぉ…… |
丹羽:大体!デカ過ぎんだよ!このゴーヤ!!!イボイボしやがってっ!
どこから持ってきた!ヒデっ! 中嶋:これはな…… 啓太:ふぅ〜。中嶋さん!みんなにも配ってきましたよ!これで少しは減…… って、あれ、王様も寮に戻ってきてたんですね! 丹羽:ああ。んなことよりこのゴーヤの山は何なんだ?お前のか? 啓太:へへ、これは俺の実家で出来たものなんです 母がゴーヤでグリーンカーテンを作ったから、夏休み中、沢山生っちゃって とても食べきれないから友達に配りなさいって…… 中嶋:俺にもたんまりくれたことだし こうして寮のキッチンでゴーヤチャンプルーを作ろうと思ってな 啓太:俺もそれならつきあおうかな〜って 中嶋:ちょうど丹羽も通りかかったんで、手伝わせてはいるが…… 切り方が雑過ぎる 丹羽:いいじゃねーか!上出来だぜ!お前は細けぇんだよ 俺はゴーヤ食べんの初めてだし 楽しみにはしていたが、やっぱりデカ過ぎだろ……啓太 包丁で切るのも一苦労だぜ 啓太:アハハ……実家埼玉県なのでとっても暑いんですよ 日照りが良過ぎるのか、俺もこの育ちようにビックリしちゃって…… 中嶋:ま、ゴーヤは苦いから俺好みだし 啓太の母親には一応感謝しておくか (一人調理を進める) 啓太:あっ、中嶋さんっ辛い調味料入れちゃダメですって!! 中嶋:汗が沢山出ていいじゃないか 啓太:ダメーーっ!俺が食べられなくなるー! 中嶋:おいっ、手を離せっ!危ないぞっ 啓太:俺、実家でも散々食べさせられて、やっとこの苦さに慣れてきたところだったのに 辛くしたら絶対食べられませんっ だから……ね、中嶋さん…… 中嶋:(くっ……この潤ませた目に、俺は……) ……仕方ない。辛味は抑えてやる その代わり、これで汗をかかなかった分、夜に俺の部屋でたっぷりと汗をかいてもらおうか 啓太:中嶋さん……それって(ドキドキ……) 丹羽:おい、焦げるぞ!ヒデっ! 中嶋:わかっている、うるさいヤツだ ほらっ、味見しろ丹羽 (大きく開いていた丹羽の口に炒めていたゴーヤを放り込む) 丹羽:あちっっ!!……ぐっ……に、苦っっ!!!! ん……でも意外と癖になりそうな…… 中嶋:俺の味付けが美味いからだ 啓太:中嶋さんっ、俺も、俺もっ!! 中嶋:ほら 啓太:……もぐ。うん!美味しい♪やっぱり自分の家で作ったものって一味違いますね 苦くても不思議と食べられるし♪ 丹羽:何だよ、ヒデ 俺には菜箸で荒っぽく放り込んどいて、啓太には熱くなさそうなところを指で直接かよ 随分扱いに差があるねぇ。さっきからな〜んか、アレなんだよなあ こりゃ、おめぇら……はは〜ん♪ 啓太:(ドキッ!王様ってこういうのだけは、よく見てる……) 中嶋:…… 丹羽:ついに親友にまで発展したってヤツか! 中嶋&啓太:(ズルっ……) 丹羽:1年もしないうちに中嶋が親友になるとは……やるな〜啓太も さすがの俺でもこいつはなかなか(ブツブツ……) 啓太:(小声)中嶋さん、王様が鈍くて助かりましたね 中嶋:(小声)まあな 丹羽:おっ、美味そうに仕上がったな!皿と箸〜っ♪ 中嶋:お前はこういう時は進んで動くんだな…… 丹羽:おし!全部盛ったな!んじゃ頂きま〜す! ……うんっ!美味い!!おい、イケるぜ、ヒデっっ!! 中嶋:当たり前だ 丹羽:啓太も食えよ!ほら! 啓太:は、はい もぐもぐ……ホント美味しいですねっ!ご飯が欲しいくらい! (でも……今夜中嶋さんの部屋ですることのほうも、何だか凄く気になっちゃう俺って……) 中嶋:啓太、沢山食べておけよ、精がつくからな 啓太:(せ、精?!)……ッ!!ゴホッッ!ゴホッッ!! 丹羽:おい、大丈夫か?啓太っ?! |
|